VMMレース当日編(レース前半)
レース前半は6㎞登って(この間1300m弱から1600mまで上る)7㎞下り(この間1600mから1200mまで下りる)である。そしてこの区間は日本のアスファルトのような舗装ではないが、未舗装でもない。さらに!!前からも後ろからもバイクが時々やってくるのだ。前日に右側通行のルールを聞いておいてよかった。
平均斜度は5~6%とうまく走れば全区間走って進めないことはないが、初めてのトレイル、初めての海外マラソン、何より、全盛期のように「走ること」自体に対する必死さがない。
途中の景色の良いところでは写真を撮りながら、傾斜のきついところは一部を歩き、まずは前半の前半6㎞を登る。
走るより歩いた方が結果的に速い区間もあるのだ。
トラックレースでは「全力で倒しに来ている相手をさらにそれを上回る力で倒しに行こう」という殺伐とした雰囲気もあり、何より、言葉を発する余裕なんかあるわけがないので、当然レース中に言葉を交わすことはない。(レース後に競り合っていた相手と言葉を交わすことはあった)。
しかしこのレースのペースはすれ違うランナーたちと言葉を交わすことができる。主催者も「平地のロードレースの2倍程度の時間を要するよ。」と言っているようにトラックレースの半分程度のペースなので、トラックレースのきつさとは種類が違うのだ。何より、周りのランナーは敵というよりは同志のようにさえ感じていた
前半は一人のスイス人ランナーと話をした。はじめ、スイスと聞いて「You came to the race so far!!」と驚いたが、聞けば一年前からホーチミンに住んでいるそうで、それなら私のほうが遠くからの参戦だなと納得した。しばらく話しながら走っていたのだが、他のランナーも「え?この斜面を走ってるの?」という様子で何度か驚かれたように、他のランナーよりも少しだけ登りが得意なのだ。その分下りで次々と抜かれていくので、差し引き0どころかこのレースは下りの距離の方が長いのでマイナスなくらいだ。
6.5㎞地点の1600mまで上るとここからは下りだ。そう、苦手分野である。登りは8分/㎞平均くらいで登ってきたのだが、このレースの下りは今までレースでお目にかかったことがないくらい急だ「Danger!!」と書かれている区間もあり、全くペースは上がらない。結局下り7㎞の区間を50分くらいかけて通過した。そう、登り区間と大差ないのだ